多くのトップ営業マンが敬愛する人物の一人に、ブライアン・トレーシーという方がいます。
『営業の神様』という異名も持っていて、日本でもブライアンさんが書かれた本が多数翻訳されてるんですね。
このように彼を慕う人は日本にもたくさんいるんですが、彼のプロモーションを請け負った日本企業によって、胡散臭い人物に表現されてた時期もありました。(多分、本人はなんとも思ってないんでしょうがw)
なので、彼の名前を出すと賛否両論にスパッとわかれるというのが、本当のところなんですね。
魔法のひと言で仕事のやる気をアップさせた事例
ブライアンさんの実例として有名なものに、『電話営業』というのがあります。
とある企業の営業コンサルティングに入ったブライアンさんは、電話営業マンの現状にひどく驚いたそうなんですね。というのも、営業マンたちが全く電話してなかったからなんです。
なんでも、みんな電話をしても断られてしまうので、気分が落ちまくってたんです。
しかも上部からは『ノルマ』だの『契約』だの強くプッシュされるもんですから、完全に心が疲弊してしまってたそうなんです。
それを見たブライアンさんは、電話営業たちに、ひと言こういったんです。
「午前中、最初に50人に断られた者に、最高級のランチをごちそうしよう!」
すると、それを聞いた営業マンたちは大喜び。
みんな電話をかけまくって、「やった、断られた!」「よっしゃ、いらないって言われた!」と、テンション上がりまくりになったんですね。
で、こうやってハイテンションで電話しまくった結果、なんと逆にあれだけ成功しなかった電話営業が、どんどんと決まるようになってきたんです。
というのが、『ブライアンの電話営業』という話です。
なんか、かなり誇張されたウソっぽい話に聞こえますが、これは人間心理の観点からすると、全く不思議じゃないんですね。
というのも人とというのは、そもそも『感情の生き物』です。
なので、どれだけ理屈で「タバコは体に悪い」とわかっていてもやめられませんし、絶対に実らない恋だと明らかでも追いかけてしまうんです。
なぜなら、タバコによる快楽の方が強いですし、現実より相手を想う気持ちの方が上なんで。
つまり、それだけ人にとって『感情』は、行動の動機になるんですね。
で、さっきの電話営業です。
結果的にハイテンションでかけまくった電話は、その高揚感が相手にも伝わっていたと考えられます。
なので「あれ、なんかこの人楽しそうだな。面白い話が聞けるかもしれない。」とか、「聞いててこっちも気分が良くなるな。」と感じてくれるようになって、しっかりと話をすることができたというのが、ぼくの見解です。
それに、ノルマだの契約だのと会社からプレッシャーを感じたままで、「あの、営業の〇〇と申しますが、、、」なんて話されたら、聞いてるこっちも気分が重くなっちゃうじゃないですかw
さらに結果を残そうと殺気立ってるわけなんで、「こいつ売り込みしてくるな」と感じとられることも、よくあることなんですね。(おそらく商売をしたことがあるなら、経験があるはずです苦笑)
なので、「気楽に行動できる動機付けはないか?」という視線を持つことから、成功する営業が完成するのも不思議ではありません。
あなたはどんな気持ちで営業されてますか?